再び不動明王立像のご依頼です。

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不動明王立像
K18YG:体、宝剣、羂索(けんさく)、金具(チェーンを通す)、火焔   真鍮:チェーン

 今回はご依頼主がこだわりの詰まったスケッチを描いていらしたので、それを元に制作致しました。 描いてあった不動明王は、金剛力士像のように筋骨隆々な八相の構えの立像でした(ご依頼者の職業はジムのパーソナルトレーナー、 もしかしたら、ご本人がモデルなのかも知れません)。

 筋肉というものはイメージだけで製作すると、専門家(ご依頼主の様な)から見て変なところがすぐに判ってしまいます。 そこで、実在の筋骨隆々な方々の写真を資料に、様々な角度から観察・デッサンをして、そこに金剛力士像の筋肉を併せていきました。
 いただいたスケッチは約17cmの高さに大きく描いた正面のみの物でした。 実際製作する物はお不動様の頭までの高さが約3cm、火炎までの高さが約4cmと小さい物ですので、 スケッチをそのまま縮小したのでは、極端に細い箇所が出来て強度に不安が有ったり、筋肉の太さが迫力不足になってしまいます。 また、正面のスケッチ通りに製作すると立体としての像に不都合な点が出て来てしまいます。 いかに正面のスケッチに近く立体像を制作するか・・・。
 数回の作り直しと大幅な改造を経て、完成までに実に9ヶ月を要してしまいました。 (もちろん他の制作をしたり、行き詰ったときは2週間から1ヶ月程の冷却期間をおきながらですが。)

 小さい像ながら金のしっかりとした重量感をご希望でしたので、そこも苦心した点です。約75gの仕上がりとなりました。 チェーンも打ち合わせの末に真鍮を古美仕上げに加工しました。
ご依頼主もご自分のこだわりが形になった不動明王立像をごらんになって、大変喜んで下さいました。


八方向からと上からの写真(写真をクリックで拡大します)

火炎を纏う前の姿(写真をクリックで拡大します)
完成すると火炎で隠れてしまう背中も細部にわたり作り込みました。

鋳造前のWAX原型、鎖を通したところ、箱に収納(写真をクリックで拡大します)

500円玉と前回に制作した不動明王立像との大きさ比較(写真をクリックで拡大します)


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